チャクリー王朝ラーマ9世ことプーミポン国王が、現在その御家族とともに住まわれているのがこのチットラダー宮殿だ。
プーミポン国王の御子息御令嬢であるワチラロンコーン王子、シリントーン、チュラボーン両王女、ウボンラッタナー前王女はここでお生まれになった。
当然一般公開はされておらず、警備兵の堅いガードもあり外部からの写真撮影すら不可。国賓を除いて王族以外で宮殿内に入るのは至難の業だ。
しかし、情報によると、堀と鉄柵に囲まれた800メートル四方の敷地内には宮殿や公園のほか、水田、畑、放牧場などがあり、王家の研究目的で農業、酪農、牧畜が行われている。外堀から中を覗いてみると、宮殿内にいる牛や小動物の群れを観察することもできる。
肝心の宮殿はいったいどんな造りになっているのか。
ワット・プラケオ並のさぞ華やかな宮殿が……と思われるかもしれないが、実際の外観はわりと質素な洋館造りの3階建。宮殿建物内には国王専用の研究室や職場が数多くあり、働く国王の異名にふさわしい機能的な設計になっているとか。 |