タン・タオ・マハ・プーム

 

 タイの民家や商店の庭先には、必ずと言っていいほどプームと呼ばれる神棚様の祠が立てられている。
 このタン・タオ・マハ・プームも、もともとはエラワン・ホテル(現エラワン・ハイアット・ホテルの前身)の建設工事の無事を祈って立てられたもの。
 祠に祭られているのはバラモン教の天地創造神ブラフマー(梵天)。ホテルの工事は事故にたたられ死者が続出し、この地は悪霊に呪われているとの噂が飛び交って働く人がいなくなってしまったが、このプームが立てられてからはすべて解決、万事が順調に進むようになったとか。

 その後も霊験は続き、御利益があるプームと信じられている。今では朝から晩まで参拝客が訪れ、地元民から観光客、歩行者から運転中のドライバーまでがその加護を請う超人気プーム。
 願いごとの成就する確立はタイ国内で最高らしく、特に恋愛問題の発展的解決や宝くじの高額当選に神通力を発するらしい。
 そのためかタイ国内のみならず、アジア諸国の中国系旅行者の間からも絶大な支持を受けており、観光バスに乗って団体で訪れる参拝客もたいへん多い。

 捧げられる花輪の量も多く、肝心の本尊が見えなくなることもあるほど。成就の確率が高いのは参拝者の数が多いからかもしれない。宝くじの当たる確立はどこも同じだが、発売本数の多い売り場で買うとよく当たると信じられているようなもの……などと行ってはバチが当たるので、間違っても言わないこと。これだけ祈れば誰かが当たる……なんてことも言わないように


 祠の周囲で行われているタイ古典舞踊は単なる余興ではなく、信者が奉納のために寄付金を払って舞ってもらっている。
 料金は踊り子の人数によって異なるが、だれでも奉納することができる。
 しかし、日本とは違って願いごとが成就した後に金銭を捧げるのが現実主義者の多いタイの習慣。お参りだけなら花輪と線香だけでもかまわない。

 

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