特別の王室行事にだけ使用する豪華な御座船を納めた王室専用ドック。 もっとも重要な船はルア・ホング(スワンナホン)と呼ばれる国王専用の御座船で、ドック内でも中央に置かれている。 国王は船体中央に据え付けられた御殿風の船室内に鎮座され、総勢50名の漕ぎ手が赤と黄金の櫂でこれを漕ぎ、舵手と航海士が各2名、船尾信号旗手・漕手監督各1名と、7名の王座天蓋支持者が乗り込む。TATのマークや硬貨の意匠にも使用されているタイ国を代表する重要な船だ。 このルア・ホング以外の船も、ラーマキエン物語の重要な登場者である猿神ハヌマーンや多頭の蛇ナーガ神を舳先に飾っており、これらの船がバラモン思想によるチャクリー王室の神性を強調する目的で使用されたことがわかる。 また、ここに置き切れない数艘の御座船は、サームセーン通りにある国立図書館裏のドックに納められている。 トンブリー地区、ピンクラオ橋を渡ってすぐのアルン・アマリン通りを左折して南下。運河を渡る橋の手前左に小さな看板が出ている。 |