タイでの旅行トラブル集6-1

一般的な詐欺の手口

提供 ジャアク商会
藤井伸二+ブライアン

 

具体例@ 宝石キャッチセールスの場合

 親しくなると、彼らはこう切り出す。

「これからどこに行くつもりだ」

 と。そこで目的地を告げると、

「オ〜(と、いかにも同情的に)、そいつは残念。今日はそこは休みだよ。だから行っても仕方がない。そのかわり、ボクがいいところを教えよう。メモを持ってるかな?」

 親切にアドレスを書いてくれたそこは、見も知らぬ宝石店。

「ここに行ってごらん。タイは宝石が安いけど、今日は特別セールスでとても安い。しかもそのセールスは今日までなんだ」

 そう言って行き先を教えてくれる。迷っていると親切にもタクシーを泊めて、運転手に行き先を告げてもくれる(とにかく非常に、それはそれは熱心に説明してくれる)。

 すすめられるままに行ってみると、そこはたしかに宝石店だが、表と裏の区別がつかない地味な構えの店が多い。
 中に入ると、従業員が宝石売買のウマい話をもちかけてくる。

「これを買って日本で売れば大儲け。買ってくれる日本の宝石商の住所も教えます。そうですね、東京だったらミキモトとか……」


ラーマ1世通りにある怪しい宝石店 Bangkok Jewelry。ガードマンが座って警備しているなんて普通では考えられない。入口ドアの裏では女性がカモを狙って待機中。

 と、言葉巧みに濡れ手に泡の物語を語る。
 カモはすっかり信じてしまい、これまで宝石など1度も買ったことのない人が、なぜか40〜50万円分も買ってしまう。そんな現金を持っていない場合、支払いはカード。
 そして、なにも考えず、“Non Refundble” と書かれた支払い書にスラスラとサインして、さようなら。

 冷静になるのはホテルに戻ってからで、
「……なんだかウマすぎる話だけど、本当に大丈夫かしら」
 不安になってキャンセルしようと思うが、相手はOKしない。それも当然、サインしているのは本人だし、相手は強制したわけでもない(けっして強制しないのもテクニックのうち)。
 買った本人が納得して買っているのだから、あとで文句を言われる筋合いはないのだ。
 店の話を信じ、日本に帰って売ろうとしても、宝石は二束三文のクズなので、儲けることなんて絶対にできない。なにしろ、日本の輸入税関を無税でパスできるのだから、質が知れる。
 これがもっともポピュラーな宝石詐欺の手口。だまされる金の亡者はいまもいる。


このトラブルに対しての心得

1.そんなに簡単に儲かる仕事なら、みんなすでにやっている。

2.ありはずないよ、こんなウマい話は。

「こんな仕事で稼げるなら、俺は苦労していない!」
(年に何度もタイと日本を往復しているジャアク商会代表 藤井談)


宝石詐欺の手先の写真はこちら!!

1.MBK前にいた宝石詐欺師

2.ジム・トンプソンの家の近くにいた宝石詐欺師

3.BTSプルンチット駅近くにいた宝石詐欺師


実績ある詐欺系宝石店

BLUE DRAGON.
463/9-12 StFloor, Look-Luang Road, Mananak,
Dusit, Bangkok 10300, and the Thailand
TEL 0-2628-3565, 0-2628-3566
(カオサン周辺の詐欺師が利用する宝石店)

Bangkok Jewelry
Rama 1 Rd.
(MBKからジム・トンプソンの家一帯を縄張りにする
詐欺師が利用する宝石店)

 

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