人が多い場所で荷物を置き放しにしていたら、その荷物はたぶん盗まれる。これは世界のどこでも共通だ。 それより注意したいのは、ホテルやゲストハウス内での盗難だ。部屋の中に置いておいた貴重品が外出から帰ってみると消えていた、という話はけっこうある(詳細はブライアン14の部屋をどうぞ)。 悪質なホテルの場合は、フロントのセイフティ・ボックスの中に預けていても、貴重品が紛失してしまうことがある。貴重品の内容確認をしたがらないホテルのセイフティ・ボックスは使用しないほうが賢明だろう。 タイでは、外国人のパスポートは金になるし、トラベラーズ・チェックは額面の半額で引き取ってくれる闇ルートがあるので、すべてが発作的犯行であるとはいえない。手口も巧妙で、宿全体がグルだと思えるような犯行もある。盗られてから泣いても無駄。対応策は十分に検討しておきたい。 泥棒は置き引きや侵入だけでなく、頭を使うこともある。 ツアー客は、チェックインしたホテルで狙われる。旅行会社の人間を騙った人間がやってきて、 藤井 偽ツアーガイド泥棒は、出るホテルが決まってるんだ。 ブラ なぜかね? 藤井 さあね。間違いないのは、そこがダメホテルってこと。スタッフもいいかげんだから、事後処理も最低だ。 ブラ セイフティ・ボックス破りってのは? 藤井 物理的に破るってのは、ほとんどないらしい。たいていは手品だ。開けたらドロン、なにもない。 ブラ これは文句の言いようがないな。「最初から入れてなかったんだろう?」 なんて言われたら終わりだ。 藤井 本当に入れてなかったりして(苦笑)。いや、笑いごとじゃなくて、タイはおかしなやつが多いからね。因縁をつけて部屋代を割り引かせたり、賠償を要求したりするやつがけっこういるんだよ。こんなやつらがいるから、本当に盗まれてたりしても、相手は絶対に引かない。 ブラ 最初は、「警察を呼ぶぞ!」 なんてすごんでるんだけど、逆に 「だったら呼んでやろうじゃないか!」 って言われて、シドロモドロになったりね(笑)。 藤井 タイ人は警察を呼びたがらない。 ブラ よけいにややこしくなるんだろう。 藤井 お礼だなんだって面倒なんだな。パトロールなんて、ほとんど地回りだったりするよ。 ブラ 「警察」 っていう名前がいけないな。だから、みんな自国の警察と同じもののように思ってしまう。あれは別の名前で呼んだほうが、外国人には理解しやすい。 藤井 「有料よろず相談局」 とかね。「解決は金額しだい!」 なんて受付に書いとくと、わかりやすい(笑)。 ブラ 入学願書に 「合格したら、いくら寄付してくれますか?」 なんて書いてある国だから、それでもだれも不自然に思わないぜ、きっと(笑)。 |
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