タイ人の死因のトップは事故死。なかでも交通事故死がもっとも多く、タイ人の交通マナーの悪さが実感できる数字だ。 いや実際、これが危険度ナンバーワンだろう。バンコクで三度も車にはねられている私(藤井のこと)が言うんだから間違いない。トゥクトゥクにぶつけられたときなんて、軽く5メートルくらいはねとばされたからね、まったく。 交通弱者をいたわるなどという道徳はこの国にはない。道路は歩行者のためにあるのではないので、たとえ横断歩道を渡っていても安心はできない。 交通戦争という言葉が一時日本でよく使われたが、ここではまさにそのとおりの戦場だ。そうとなれば、通りを行き交う車は銃弾、トラックやバスは戦車、横断歩道は最前線、安全地帯は防空壕かな? そんなふうに考えれば街歩きも一段と楽しくなるかもしれない。調子に乗って匍匐前進するのは大バカものだが、ヘルメットぐらいはかぶりたくなるほど激しいことだけは間違いない。 そこで、もし我々が交通事故に遭ったらどうするべきか? 即死の場合は手の打ちようがないが、意識があるなら気力を振り絞って救援を待とう。 物損事故の場合、保険に加入している場合はすぐに保険会社に連絡する。そうでない場合は、その場で示談交渉に入る。 「キミ、お金持ちなんだろう?」 と裕福な方が慰められ、事故はうやむやになってしまうこともある。 (……などと書きつつも、実はバイクでピックアップトラックの荷台にぶつかり、相手のウインカーを割ったけど、「マイペンライ」 で許してもらった藤井だったりするから、あまりタイ人のことを悪く書けないのだ) 注:藤井はヤワラー通りで市バスに、サートーン・ターイ通りでバイクに、チャルン・クルン通りのロビンソン前でトゥクトゥクに体をぶつけられている。 藤井 いやー、トゥクトゥクのときは俺もダメかと思ったね。かなり勢いよくはねとばされてさ、こりゃ大変なことになったと思いながら路上に倒れてたよ。でも、あごの骨がずれただけですんだ。運がよかったねえ。肩が強烈に内出血しててビビッたけど、鍛えてなけりゃ骨が折れてたところだ。 ブラ よくそれだけですんだなあ。 藤井 いや、まったくそうだよ。『うしろの百太郎』 の愛読者であった俺としては、背後霊が助けてくれたとしか思えないね。 そんなわけで、偶然や背後霊の力を借りる前に、道路を横断する際は、周囲をよく確認しましょう。 これ、冗談じゃないですよ。交通事故は、タイでもっとも身近にある危険です。私の知人はすでに2人亡くなっていますから。 バンコクで働いていた藤井の知人の日本人の方がまた1人、 交通事故で亡くなられました。 ご冥福をお祈りするしかありません。 本当に危ないです(ジャアク商会代表の藤井)。 1.路上での歩行者は弱者である。 2.弱者をいたわる考え方はドライバーにはないと考える。 3.タイの自動車学校のレベルは小学校程度。 4.悪質な運転手は歩行者をよけない。 |
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