バンコク側からピンクラオ橋を渡って驚くのは、その整備された街並みだ。道路は広く、両端には大きなビルが立ち並んでいる。後発開発地区なのでそれだけ近代的に発展したのだろう。
バンコク側も計画的に開発すれば、もっと実用的な街になったはずだが……。
橋から5分も歩くと、目の前に全長100メートルはあると思われる長大な歩道橋が見えてくる。
この歩道橋を通り過ぎたあたりから、通りの両側にレストランやマッサージ・パーラーが目立ちはじめる。
夜間はここにテーブルが出され、歩道上は大屋外レストランに変身する。
ギンギンのネオンがまぶしいマッサージ・パーラーはいかがわしい雰囲気だが、入ってみると意外と健全だ(不健全な店も、やはりあるが)。
そんなにぎやかな一画を横目にしながら歩いていくと、アルン・アマリン通りとの大交差点に出る。
左に曲がると、ナイトクラブやディスコ、王室御座船置場の入口を経て、運河を渡り、マヒドン医科大学とシリラート病院を経由して、ワット・アルンの裏側に出る。
右に曲がっても、レストランとマッサージ・パーラー以外なにもないドン詰まり。
交差点を渡ってさらに西に進むと、歩道上は次第に露店であふれはじめる。
右手に見えるデパートはPATA。周囲はファストフードの店とレストランに囲まれ、背後には病院と映画館がひかえている。若者達のための新興ショッピング・ゾーンだ。
PATAを過ぎると、立体交差のある交差点の下に出る。
右手にはS.D.アヴェニュー・ホテル、左にメリー・キングやセントラル・ピンクラオなどのショッピングセンター、シーフード料理のクン・ルアンなどが並んでいる。
バンコク側の土地代が上昇しすぎた今、投資家に狙われているのがこの一画なのだ。 |